スタジオ 梶大吉

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満足感に欠ける東京国立博物館

台風が接近する大雨の中、「運慶展」を観に東京国立博物館にいく。ガラガラとは言えないが予測通り入場者数も少なく、ゆっくり鑑賞することができた。

久しぶりに入った博物館、外国人が大半占め大きく様変わりしていた。大雨であっても限られたスケジュールの中熱心に日本文化や日本美に触れよう足を運ぶ大勢の観光者には頭が下がる。ミュージアムショップに行くと所蔵の代表作のポスターカードが販売されており、展示中のポスターカードには「展示中」とポップが親切に貼られていた。そのポップが販売されているポスターカードが1割にも満たない。博物館を代表する名品がない常設展示は、観光客にとってはかなり物足りない。

ルーブル美術館に行くとモナリザ、ミロのビーナス、サモトラケのニケは常設展示されており必ず観ることができる。設置のパンフレットも限られた時間であっても代表作は観れる様にマップに工夫が凝らされて、館内表示も一目でわかる様になっている。ヨーロッパ美術館はほとんどが同様で代表作が常設展示となっている。

それに比べて東京国立博物館は旅行者にとっては全くの期待外れ。暗い館内と閑散とした展示には地味な作品が並んでいる。華やかな作品は少なく、たまに出会う名品に限って撮影禁止のマークは貼られている。日本の美術館は季節に応じた展示替えを旨としており、一年美術館に足を運んでも観れない名品も稀ではない。西洋の油絵や石の彫刻とは異なり、素材が紙だったり木彫だたりのデリケートな材質で日本美術が成り立っているとの事情もあるかもしれない。でも折角の名品を数多く所蔵しているのケチくさい。

私は仮説をもっている。それぞれに時代にそれぞれの地域に名品はある。でもその作品を世界的に著名な名品にするのは、その作品の持つ力もあるが、所蔵している美術館の宣伝力が大きく影響していると。美術館の力=国力である。ドイツのアルテピナコテークに行くとルーベンスがふんだんに展示され世界一の美術館と自負している。ルーベンスが世界一の画家とするとその作品を一番もっている美術館が世界一の美術館になる。オルセー美術館は近年になり印象派以降のナビ派コレクションを充実させてから、世間にナビ派の認知度を高めている。美術館には作品の知名度を上げる戦略がある。その都市に行けば歴史的建造物や素晴らしい景観と共に、外せない観光スポットになっているのが各美術館や教会が所蔵する美術的名品である。パリは「モナ・リザ」、ミラノは「最後の晩餐」、オスロは「ムンクの叫び」等々、素人でも多く作品が列挙できる。

「運慶展」の展示はモダンであって作品の迫力が伝わってきて見事であった。東京国立博物館やればできるのである。常設展=暗いは早く脱却してほしい。入口の入場券販売の列は、運慶展より外国人を中心とした常設展の方がはるかに列が長く混んでいた。

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